わたしのライフシフトストーリー・世界を見据えて働くと未来の自分が見える[インタビュー前編]/渡辺加奈子さん

わたしらしく生きる

世界の舞台に立ち、輝く女性がいる。
魅力的な女性にはなにか秘密のエッセンスがあるのかも?
アジア起業家・渡辺加奈子さん特別インタビューしました。

世界を見据えて働くことで、日本の家業の未来と自分を見据える- 次世代女将」
―たおやかさに見え隠れするのは、現実を確実に掴んでいる聡明さ―

渡辺加奈子さん・アジア起業家
AMAZING CAMBODIA (Blooming Life International Co., Ltd.) / General Manager
(株) Blooming Life Co., Ltd. 社外取締役

茨城県日立市に生まれ、家業である旅館・ホテル業の4代目女将として育つ。
2014年からカンボジア プノンペンにて、代表 温井和佳奈氏と共に
上質なカンボジアを伝えるブランド『AMAZING CAMBODIA』を立ち上げる。
2年目に店舗を黒字化、低迷期より売上を10倍にする。
2018年現在は2店舗を運営、自社商品と共に1500以上のカンボジアメイド商品を取り扱う。2018年10月末にGeneral Managerを退任、同年11月1日より、日本法人にて社外取締役に就任予定。

ー私のルーツ、そして東日本大震災をきっかけに明確になった想い

私は茨城県日立市で、宿泊業を営む家に生まれました。
幼い頃の夢は“女将になること”。
高校生の時、「世界で活躍できる人間になりたい」と漠然と思い、
16歳で初めて渡米、アメリカオクラホマ州で短期留学を経験しました。
帰国後、ホテル業を学ぶために上京した東京で、ある光景を目にして衝撃を受けます。

それは、“品川の駅に降り立つスーツを着た人々の姿”でした。

同じような身なりで列をなし、同じ方向に向かって歩く姿に
私がなりたい大人像”を重ね合わせた時、
強烈な違和感と葛藤が生まれ、はじめて”働く”ということを意識します。
その頃から、「せっかく社会に出るなら、一瞬一瞬がワクワクできるような働き方がしたい」と自らのルーツが決まりました。

その後、海外のホテルで経験を積むべくオーストラリアに長期留学、19歳のことです。20歳で帰国、同年に当時”泊まりたい宿NO. 1”に選ばれていた旅館に就職しました。

旅館という舞台を私は愛しています。
ホテルは一人のお客様がチェックイン、翌朝にチェックアウトするまでに約30名ものスタッフが、リレーのようにそのバトンをパスしていくチームプレーです。
一方旅館は、約5名ほどの少ない人数でお客様をおもてなしするのが一般的。
一人の人間が、お客様に魅せる顔は実に多彩であり、旅館を”最高の舞台”に魅せる大切な役割です。
「私がワクワクできる働き方は、“お客様が輝く舞台を作る舞台演出家”となることだ」との思いを強くしました。

そんな折、東日本大震災が起き、実家のホテルが被災します。
幸い甚大な被害は免れましたが、多くの避難民、特に福島 浪江町から着の身着のまま避難してきた方々と向き合い家業の存続を考えた時、「日本の拠点だけでこれからも自然災害と向かい合うことはリスクかもしれない」と感じるようになります。

『私は、海外で働こう。そして、海外で培った経験を生かして家業の未来を見据えたい。』

留学ではなく“働く”ための本質的な英語を体得するため、英語指導者資格を取得、英語講師として2年間、英語を指導しながら体系的に英語を指導、学びました。
教えることが最高の学びに繋がる”という学びは、今でも私のモットーです。
その後、現代表の温井に出会い、カンボジアにて共に起業することとなります。

後編につづく

スポンサーリンク