(後編)
前に進みながら自分を見つける
「アジア起業家」としての生き方
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2013年(24歳)当時、“後進国で働く”ということに一種の葛藤は
ありましたが、今思い返せば、「前例が無いことが成せる舞台」こそ、
輝くための条件だったと確信しています。
現にアメリカやヨーロッパ諸国などの先進国では、すでに優秀な日本人が大勢、
活躍しています。けれど、成長過程にあるカンボジアなどの東南アジア諸国では、
“結果さえ出せれば、社会に良い影響を与えられるチャンスがある”
ということが多分にあります。
“海外で働く”ことを夢見て将来を模索する若い方々には、
東南アジアには活躍できる場が大いにあるということを伝えたいです。
ついに2014年6月、AMAZING CAMBODIAの前身である、『WakaNa shop』が
カンボジアのAEON MALLにオープンします。日々深夜までオープン準備に
明け暮れましたが、オープン初日、私たちのお店に来店し商品を買ってくれた
お客さんは、実質ゼロ。当日は14万人ものお客様が館内に居たにも関わらず、です。
かなり落ち込みましたし、私たちは異国の地で、マイナスのスタートを切りました。それから試行錯誤の1年半後、同ブランドのリブランディングを託されます。
ブランドロゴ、ショップの内装などを一任され、これまで現場で得たお客様の求めるニーズや、カンボジアにあるべきコンテンツ、来店した人々が喜ぶ姿を
イメージしながら試行錯誤を繰り返し、生まれたのが”遺跡のマルシェ”をコンセプトとしたテーマパークのようなお土産店、
『AMAZING CAMBODIA(アメージングカンボジア)』です。
オープン日は予想以上のお客様にご来店頂き、その後は低迷期から売上を10倍に伸ばし、今年5月には2号店をオープン。リブランディングは功をなします。
まさに私が旅館で経験した”最高の舞台を作る”ことに繋がる経験をすることができました。
しかし、
称賛が私ではなくトップの人間に向けられることに葛藤もありました。
ですが、メンターの方からある言葉で叱咤激励を受けます。
・27歳でこのような経験をさせてもらっていることに感謝すること
・任せる勇気を持つことの方が難しい、一任してくれた上司に感謝すること
・人生は長い、今しかできない悔しい思いを大事にして次世代に還元する
振り返れば当時は、「何者かになる」ことに焦り、固執していました。
ですが今は、肩の力を抜いて柔軟に&視野を広く持って与えられた状況を楽しむことや、ゴールに向かうまでのプロセスを大切にすることの方が、
成功に執着するよりもどれだけ重要で価値があるかに気づかされました。
そんな5年目を迎えた今、
新しいステージに立つ決意をしています。
2018年10月末でAMAZING CAMBODIAを卒業し、日本法人の社外取締役に就任します。
大きな目標は以前と変わらず、”最高の舞台演出家”になること。
そして家業であるホテルの他、国内外でその国・地域の可能性を引き出せるようなブランドを作り、素晴らしさを魅せて、伝えていくこと。
拠点は複数持ち、パラレルに働きたいです。
品川駅に降り立った時に見つけた私のルーツ、
”ワクワクしながら働くこと”をいつも心に携え、さまざまな人々と出会い、
舞台演出家としての舞台を作り上げる過程で、またAMAZING CAMBODIAのような新しい価値を生み出せる女性になりたい。
不器用で前のめりでちょっと天然(笑)なので遠回りをするかもしれませんが、
そんな私らしい人生を楽しみながら歩めたらいいな、と思ってます。
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(インタビューを終えて)
加奈子さんとお話しをしていると、常に自らの価値を見据えて、
今とその未来をどのようにアプローチするのか意識されていることが
感じられました。ひとつひとつ、丁寧に語られる言葉はとても繊細であり、
聡明であることが随所でかんじられる、瑞々しい女性です。
(ジュエリー製作をしていると、女性の末端を見る癖があるのですが)
加奈子さんの指先、肌、髪の毛、まつげ、その隅々が自分を大切にしてきた艶で溢れていました。
きれいな人は、秘密がちゃんとある、そう感じたとても幸せな時間をありがとうございました。
最後に、加奈子さんをつくる7つの秘密をこっそり教えていただきました。